vSphere 5.5環境でMSCSクラスタを組むときの制約
Posted on Wed 07 January 2015 in blog
資料
MSCSのサポート状況
- VMware KB: Microsoft Cluster Service (MSCS) support on ESXi/ESX
- VMware KB: MSCS support enhancements in vSphere 5.5
MSCSとは
MSCS
Microsoft Cluster Serviceのこと。
MSFC(Microsoft Failover Cluster)と名称が変わっているけど、未だにMSCSと呼ばれる場合もある。
複数台について、フェイルオーバー型のクラスタを組める。
1台だけをマスターにして、他は待機系として構成する。
VMware環境での利用
クラスタリング一般の注意
クラスタリングのハートビートとして、
- ハートビート ネットワーク
- 共有ディスク(クォラムディスク)
が存在するものが多い。
この2つは構成上重要なので、以下ではここに注目する。
サポートされている構成
3種類のクラスタリング構成がサポートされている。
- 1つのホストでの MSCS 仮想マシンのクラスタリング (CIB)
- 物理ホスト間での MSCS 仮想マシンのクラスタリング (CAB)
- MSCS 仮想マシンを使用した物理マシンのクラスタリング (N+1)
※ この構成は、スタンバイ用のホスト1台を置いておき、他のホストのものとクラスタリングするもの。
制約
コンポーネント | 条件 |
---|---|
仮想SCSIアダプタ | Windows 2003 => LSI Logicパラレル, 2008 => LSI Logic SAS |
ディスクフォーマット | シックプロビジョニング、かつ、eagerzeroedthick |
共有ストレージ (CIB) | 仮想ディスクが推奨。仮想RDMも可 |
共有ストレージ (CAB) | 物理RDMが推奨。仮想RDMも可 |
共有ストレージ (N+1) | 物理RDMが利用可能 |
ストレージアダプタ | ざっくりいうと、iSCSI, FCoEはサポートされている |
その他の制限事項
- NFSディスク上のクラスタリングは不可
- NPIV不可
- FTとの併用不可
など。